PCからスマホへ創造の場も移るのか
個人のネット端末としては若年層はスマートフォンが優位なのだよね。たしかに使うだけならスマホの方が便利だし、わざわざ高いPCを買う動機が少なかった人も居るのも現状なのだろうね。
世帯毎の通信機器保有率もパソコンよりスマホが多くなってる。PCがないけどスマホならある家の方が多いのね。最近のスマホやタブレットは下手なPCより性能良さそうな場合もあって、いずれはPCなしでも何かを作れるようになっていくのかもしれない。現状では難しいけどね。
できればこういったUnity推奨PCとか準備できれば良いのだけど。少なくともそれなりにメモリあるWin10のPCは要るよねえ
【プレスリリース】学校法人・教育機関向けに『Unity推奨パソコン』をパソコンメーカー4社と企画 ~Unityでのゲーム開発学習にコストパフォーマンスが最適なパソコンをラインナップ、開発用途ごとの性能クラスも明示~https://t.co/LUU9OP3oJG
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) September 19, 2019
あと大学生協でゴミスペックのPCを30万とかで新入生達に売りつける詐欺はやめて差し上げてほしい。同価格帯のゲーミングPCを買うほうがVRにも研究にも役に立つから。
PSVRとソーシャルVRの可能性
PSVRは累計台数も出ててHMD中のシェアはすごいけど「長く滞在」するコンテンツがなさそうに見えるのだよね。ソーシャルではRecRoomがあるけどやれることは限られててアバターも面白くはないイメージ。それでも世界的にはやはりコミュニケーションが人気の元になっている。
ちなみに日本では、とある動画コンテンツの起動回数がずっと1位で累計時間も断トツで多く、1再生あたりの再生時間が短い。まあ順当に言ってDMMでしょうね、かなりの好調が続いているし。それでも月間アクティブが2018年11月で8万人。案外少ない印象。
動画見るのもたしかに魅力的な楽しみ方で、新ガジェットの普及には実は大事な要素でもあるから、狙い所ではある。ただ、誰かとVRで会って、日々誰かがアップロードしたワールドを旅して、たまに何かを作って誰かに見せて、といった自由な生活の場が長期的な利用には重要だけど、PSVRには少なそう。
私としてはVRの可能性は、無数の並行社会に誰でもどこからでも入れて、やろうと思えば自分や世界を柔軟に組み替えられることだと思っているので、その意味ではPCVRやVRChatが今は優位なのだよね。最終的には人と世界が最大のコンテンツになるし、長く滞在できる所に人は残る。エンゲージメントだいじ。
VRコンテンツは今は制作も大変で見込み客も多いわけではないから、ハイクオリティコンテンツに賭けるのもリスクはある。自由なアップロードを許しつつ、失敗しながらも前に進む、VRCのやり方はうまくやってる方なのかもしれないし、とくに黎明期にはユーザに手伝わせる仕組みが役立つ場面はありそう。
だからPSVRはもちろん、PCやQuestでも更に使い易いソーシャルVRが伸びそうなら応援したいし、VR内創作や応用がしやすいプラットフォームをやろうとしてるVR系企業も応援したいのだよね。良くも悪くも自由度が高くなりやすくて大変だとは思うけど。日本にもいくつかあるので、たのしみ。
視野の局所性と世界の広さ
視野の局所性と世界の広さ
ヨツミさんの分析でもあったけど、日本コミュニティってものがあるというのもある種の幻想で、ほとんどの人は自分のまわりのごく限られた範囲を世界のすべてと思ってるのだよね。それは全く悪いことではないし現実世界もそんなものだ。いったんクラスタ化したコミュニティ自体は、ゆるやかに推移する。
※追記:↑これはヨツミさんが直接言ったわけではなくて私の解釈です。書き方が悪くてスミマセン。
マクロに見たら誰もがどこかのコミュニティの古参であると同時にどこかの新参なのだよね。人でも組織でもそうだけど全く代謝のなくなったものは終焉に向かいやすい。選べるならば互いに寛容で柔軟であり続ける方が、長続きしやすい気がする。
ヨツミさんの分析はこれ、読み応えのある記事なのでVRCコミュニティに関心ある方は見てみてね。
スマホからVRChatのワールド探索
スマホからVRChatのワールド探索
アメリカのクラウドPCを借りて日本のスマホからVRChatにログインしてVケットに入場できた。Steam Linkのスマートフォンアプリを使って、リモートで実行したゲーム画面を手元に転送している。回線とルータは良い必要がある。マイクで声は出せないけどVRC側の音声は聞こえる。遅延もさほど気にならない。 pic.twitter.com/Av4mDvALb6
— suna (@suna_vrc) 2019年9月27日
つよつよPCを手元に持っていなくても、回線を確保できればスマートフォンでVケットを歩き回れる。借りたクラウドPCはPaperspaceで、セットアップ手順はほぼこちらの通り。ただセットアップをスマホだけでやるのは難しいので、よわくても良いので別のPCを使う必要がありそう。
6番の「Public IP」はONに設定する。月3ドルかかるけどスマホからクラウドPCに接続するために必要。あと、Windows Firewall の Inbound Rules で、UDP の 27031 と 27036、TCP の 27036 と 27037 番への接続を許可するルールを追加する。このページを見ればわかると思う。
※補足。Steamのポート設定情報はこちらにあります。
Paperspaceなかなか良くて、GPU付きつよつよPCを必要な時にオンラインですぐに召喚できます。こちらのプロモコードを使うと10ドルお得になるはず、私もお得になるのでよかったら使ってね。
Steam Linkの設定方法は検索すると出てくるので割愛、ただVRCをそのまま立ち上げると左の十字キーで歩けないので設定変更が必要だった。Steam Link + VRChatで歩くための設定はこちら。あとメニューボタンは上のSteamマーク左右の三角マークで、クリックはAボタン。
あと自宅につよつよPCがあってネットワークを設定できる人は、ルータでポート転送の設定をしてDynamic DNSの登録とかをすれば外出先から自宅PCやVRCを操作できる。Steam Linkは便利。
ちょっと訂正、SteamLinkはDynamicDNSは要らないね、グローバルIPがあれば良い。Windowsのリモートデスクトップを使う場合はddnsも設定しとくと便利だけど。
Vket3向けワールド自動ロードツール
Vket3向けワールド自動ロードツール
Vket3 に行きたい回線よわよわの人が、寝たり出かけている間にワールドを自動でロードするUWSCスクリプトを更新しました。UWSCという操作自動化ツールに読み込ませて使います。自分のユーザIDをuser_idの所に指定して保存して、UWSC.exeにドラッグ&ドロップしてください。
Vケット3のワールドを順次ロードするuwscスクリプト · GitHub
リンク先のページ右上の「Raw」を右クリックしてファイル保存したらダウンロードできます。VRChatを終了してから実行してください。しばらく待つと勝手にVRCが起動して、ワールドロードが終わったら終了する動きを繰り返します。
便利な自動化ツールのUWSCはこちらです。
VR機器を使ってる方はお手数ですが誤動作防止のために外しておいてください。画面の色をロード完了の判定に使っているため、HMDの向きによっては色の判定を誤る可能性があるためです。
このツールの動作には、VRChatの「SKIP GO BUTTON IN LOAD」にチェックを入れておく必要があります。また、Vケット会場が更新された場合はワールドロードが必要となります。再度ツールを実行すると更新されていないワールドの読み込みはすぐ終わるので、更新されたワールドのみ再ロードされます。
「このvrchatを開くには新しいアプリが必要です」とメッセージが出る方は、vrchat:// 形式のリンクが開かれたときに、VRCのワールドを起動する設定も必要です。 "C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\VRChat" の install.exe を実行して、チェックを入れて「Proceed」を押してください。
ワールド自動ロードツールで、既に行ったワールドの読み込みを避けたい場合、該当するワールド名の一行下のWorld_Openの行頭に「//」を書き込むとそのワールドの読み込みはスキップされます。uwsファイルはメモ帳で編集できます。
user_idの確認・設定方法はこちらをご参照ください。
ご連絡ありがとうございます、わかりづらくてすみません。まず https://t.co/jVt4JLEWPq にログインして、ブラウザのアドレスバーで user IDを確認してコピーします。そしてメモ帳で vket3_world_loader.uws を開いて、「usr~」の部分にそれをペースト・保存して、UWSCにドラッグ&ドロップします。 pic.twitter.com/AaUPJrRLpZ
— suna (@suna_vrc) September 23, 2019
3Dモデルの規約の規格化への期待
3Dモデル規約の規格化への期待
規約やライセンスは後回しにしがちだけど約束ではあるのだよね。OSSみたいに皆がある程度決まった定型文を使ってくれると、個別の解釈の負荷が減るからありがたいのだけど。クリエイターの権利も守れてお金も回せてトラブルも起きづらいプラットフォームを育てたいなら、いずれ必要になる話だと思う。
ここで善意の内輪向けの良識に頼ったりオレオレ規約を乱発させたりお問い合わせベースのデータ公開などをしてしまうと、必ず意図しない商用利用や改変やR18利用とかがされて紛糾してアンタッチャブルな感じになるのよね。某3Dモデル動画界隈でもあったけど、そうなると利用は広げられなくなる。
3DモデルプラットフォームのGoogleのPolyやSketchfabでは、ダウンロード可にする場合は基本的にCC-BYのライセンスを適用させることで、ライセンス乱発問題は回避しているのよね。そのライセンスには縛られるけど、その範囲内では流通の自由を保障している。商用利用もできる。
ただVRCで使う場合はライセンス表記がやりづらい問題がある。Descriptionに書いても見れない。モデルの体内やワールドの目立つ所に掲示するしかないかもしれない。いずれ経済を持ち込むつもりなら、ライセンス管理やぶっこぬき対策がシステム側にも求められるように思う。