クラウドVR検討メモ
前提
下記の記事で遠隔でPCをレンタルしてPCVRの母艦にして、手元のスタンドアロンVRのOculus QuestをでPCVRを遠隔体験する実験をした。回線によっては何とか使えそうだった。その際に、他のクラウドゲーミングに使えそうなベンダもちょっと調べたのでメモを記事にしておく。
さくらの高火力
TeslaP40で1時間あたり349円、税8%で376円。ゲーム用にはやや高い。
AWS
推奨のg3.x4scaleだと、1時間あたり1.876ドル、まだ高い。
LiquidSky
ゲーム向けはしばらく申込みできない様子。
GeForce Now
ゲーム以外のプログラムは実行不可で、現時点では北米またはヨーロッパ在住の人がベータに申込みできるとのこと。Virtual Desktopもインストールできないはず。
Shadow
GTX1080、メモリ12GB、CPUはIntel Xeon R E5-2667 v3。月34.95ドル。年間契約だと月24.95ドル。お試し10日で9.95ドル。専用アプリをインストールして操作する。今回は試していないけど、月に何十時間か使うならばこちらの方が良いかもしれないけど、未検証。
レビュー記事。
Paperspace
ゲーム等に使えるP5000だと1時間0.78ドル。ストレージ50GBで月5ドル。クラウドサービスとして実績と安定性がありそうなので私はこれにした。本記事冒頭のリンク先に、簡単な登録方法を書いた。
クラウドに自分だけのコンピュータを!Paperspaceを使ってみた! | 風船の気まぐれブログ
セットアップ方法。
Paperspace+ALVR
PaperspaceのP5000でALVRを使う。ただし現状ALVRはLAN内向けのUDPで通信するから、ZeroTierでVPNを組んだりNetgear R6100ルータのファームウェアをOpenWRTにしていろいろ設定している。けっこうマニアックな構成だから知識ある人向けと思う。
その他参考記事
クラウドゲーミングサービストップ10の紹介。Playstation Now, Geforce Now, Parsec, Playkey.net, Shadow, Paperspace, Vortex, LiquidSky, Microsoft Azure Cloud Games, Simplay。
各クラウドゲーミングサービスの強みと弱みを整理。Geforce Now, Playstation Now, Shadow, Vortex, Parsec, Stadia。
Shadow, GeForce Now, LiquidSkyの比較。
Paperspaceは2019年のクラウドゲーミング用に良い選択か。
・Shadowは月34ドルでNVIDIA P5000のGPUが使える。ALVRなどのVRソフトウェアは未サポート、といってるけどサポートを明言していないという意味かなあ
・Vortexは月9.99ドルだが、特定のゲームだけサポートしてる。あと不安定で待たされる場合もある。
所感
クラウドゲーミング環境として使えるサービスはまだ少ない。けれど今後VRの発展で需要は増える。一般家庭では高価で重くてうるさいゲーミングPCを誰もが買えるわけではないけれど、映像の美しさや多数の同期処理などは、急速に普及するモバイルVR機材だけでは実現が難しいため。データセンタやサーバ屋さんなどのインフラや、ゲームプラットフォーマーやスマホゲーム各社は今後の開発投資のねらい目かもよ。