VR/ARの普及はスマフォから

VR好きだけど、スマホの代わりに皆がVRを使うのはすぐには実現しない気がしてる。外が見えないと不便だし危ないのと大きくて重いから、軽くて小さくて常時付けられる電脳コイルのメガネ的なデバイスが出てきてからになりそう。 2019/5/2 10:31

まずは、スマホVR・AR機能が内蔵されて、気軽に目の前に掛けられるようになりそう。スペックや開発環境的にも今の技術で実現可能なのだよね。特殊で高価で使いどころのわかってないVR機材を買わない人たちでも10万近くするスマホは買ったりするし。立体視用の二眼カメラ搭載スマホも増えるだろうね。 2019/5/2 10:37

VRの演出・構成・実装は花形職業

ルナライブ後のイシヤマさんのツイートを見て呟いた話です。

VRで演出・構成・実装ができる人の需要がめっちゃ上がるのはありそう。これまでのテレビやライブや演劇や映画はこれからVRに移行していくけれど、そのノウハウとVRでの実現方法を知ってる人は希少だし、VRで現実を越える方法は未知の領域だから。5年後の花形職業じゃないかな。 2019/5/1 21:39

アニメーションとかパーティクルとかシェーダとかを活用してパーティクルライブとかパリピ砲とかギミックとかを作ってる人たちは、VR社会の基盤作りに関わることもありえそう。VRCはVRクリエイター養成所だしVRCSDKは良いコンテンツだよね。 2019/5/1 22:16

脳の可塑性とVR

補足。今でも遠隔で操縦できるロボットやドローンは存在する。でも、自分がロボットやドローンだと感じる人は少ないと思う。これは、ヒトの操作量が直感的に即座にフィードバックされる操作システムと立体視がないためだ。いうなれば分厚い軍手をはめた手だとか操作性の悪いマジックハンドを使って、望遠鏡や顕微鏡越しに、世界と触れ合うしかなかったようなものだ。

VRでここのインタフェースが改善されると、まるで自分が対象のロボットやドローンに入って自在に動いているような感覚が得られるようになる。

たとえばVRChatではアバターを変えれば巨人や小人になることができるけど、これは別に巨体や小さい体を遠隔操作している感覚ではなく、自分自身のスケールが変わっただけで、その体は自分のものだと感じる。だから、仮に操作対象がアバターではなく大型や小型の人型ロボットになったとしても、同様のフィードバックを実現し得るのであれば、実質的な身体拡張が可能となるわけだ。

この意味で、VRは現実の拡張であると同時に、人間の存在感の拡張を可能とするものでもある。

脳の可塑性は、脳の機能が固定的なものではなく、周辺の状況に応じて変わり得ることをいう。たとえば脳卒中などで脳機能の一部が失われても周辺の部位が元の機能を補完する場合がある。この性質によって、適切なフィードバックの体系が構築できれば、本来なかった役割を脳が担うことがあり得るわけだ。つまり、実質的に身体が拡張できる可能性がある。実際に、筋電義手といって筋電位を使って、巧みに義手をコントロールする人達がいる。更には、人が意思でコントロールできる第三の腕をつくる研究もされている。

www.waseda.jp

こうして拡張される身体に、VRが果たす役割は大きい。脳への情報入力の経路として視覚は帯域と遅延の面で優れているため、フィードバック提示の経路として有効だから。

課題は、人から情報を出力できる帯域が限られていることだけれど、VRによって物理装置なしで制御可能なものが提示できることで、人が情報出力する際の訓練をしやすくなることを期待している。こうしてヒトがコントロールできる身体は、実質的にVR空間に拡張されていくことになる。これは同時に、ヒトに新たな身体が与えられ、新たな現実が与えられることを意味する。物理的身体と物理的空間に留まらずにヒトの可能性が拡張できるようになるとしたら、面白い時代になるよね。

VRChatでYouTube Liveが再生できないとき

内部の再生用ツールの更新を試す

ときどき、YouTubeの仕様変更などでVRChatでYouTube Liveが再生できなくなることがあります。

そんなとき、VRChatに同梱されているYouTube Live再生用のプログラムを更新すると、再生できるようになることがあります。youtube-dl.exeという名のオープンソースソフトです。

なお解決方法は naqtn(なくとん) (@naqtn) さんが教えて下さいました。ありがとうございます。

バグを公式に報告する

上記の方法で解決するかもしれませんが、これはある意味で場当たり的な対応で、根本的にはVRChatに同梱されるツール自体を差し替えて貰う必要があります。そのためには、VRChatで使われている canny というサイトで報告することが効果的です。私は以下のような投稿をしていました。今後、何か解決が必要な問題を見つけたら、バグ報告をすると改善するかもしれません。

vrchat.canny.io

私は以下のような順で書きました。
・概要
・ログの該当箇所と再現手順
(ログはC:\Users\ユーザ名\AppData\LocalLow\VRChat\vrchat\output_log.txt)
・OS、CPU、GPU、メモリ
・VRCとyoutube-dlのソフトバージョン
VRChat (C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\VRChat\VRChat.exe)
youtube-dl.exe (C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\VRChat\VRChat_Data\StreamingAssets\youtube-dl.exe)

追記(2019.12.17)

・Unity2017版のVRChatでは、youtube-dl.exeを差し替えてもYouTube Liveのライブストリーミングは再生できません。SteamでVRChatを右クリックしてプロパティを開き、ベータタブでOpenBetaに切り替えると再生できることがあります。

YouTube Liveが再生できない場合でも、Twitch・Showroom・PeriscopeではLive再生ができることがあります。ただしそれでも全員が再生できるとは限らないので、イベント等で使いたい場合は、ブラウザでも再生できるようにする等の回避手段を準備しておくことをおすすめします。

新春言の木演奏会

VRChat内の演奏会

2019/1/13(土)に、VRChat内の「言の木」ワールドで、4組の演奏家によるコンサートが開催されました。

出演されたのは 結城ことは (@yuuki_kotoha) さん、アラン (@memex_aran) さん、紺狐 (@konfox_vrc) さん、 元提督 (@mototeitoku) さん、の4名。開催地は 三日坊主 (@mikkabouzu777) さんの 言の木 ワールド で、オーガナイザーは Tnohito (@Tnohito1) さんでした。

感想

三日坊主 (@mikkabouzu777) さんの 言の木 ワールド
言葉が茂る木が佇む幻想的なワールドで、雰囲気が良くて落ち着く、綺麗な場所でした。おススメです。

元提督 (@mototeitoku) さん
エアロフォンという特徴的な楽器で、もののけ姫の楽曲を響かせてくださいました。柔らかな音色と滑らかな演奏で会場が息を呑んでいました。アシタカ聶記、もののけ姫、アシタカとサン、の3曲を披露して下さいました。

結城ことは (@yuuki_kotoha) さん
優しく笑いを誘うMCと、聴きやすいギターと朗らかな歌声で、会場を明るくしてくださいました。緊張しているとの事でしたがあまり感じさせず安心感がありました。この木なんの木、上を向いて歩こう、の2曲を披露して下さいました。

紺狐 (@konfox_vrc) さん
琉球箏と普通の箏で、伝統的な新春を感じられる時間でした。演奏会でお箏を聴いたのは初めてで新鮮でした。琉球箏で瀧落菅撹・地菅撹、平調子で六段の調、を披露して下さいました。調弦の過程も格好良かったです。あとかわいいですw

アラン (@memex_aran) さん
ロックに観客を煽るMCで会場を沸かせていて面白かったです。伸びやかで感情の込もった歌声はすごいです。アランさんと ぴぼ👀(@memex_pibo) さんの音楽ユニット memex👀(@memex_am)楽曲も素晴らしいので聴いて買いましょう。

合奏
カントリーロードまんじゅう (@pnmcmnj) さんのつよつよPCのうた、の合奏がありました。VRChatのノイズゲートのためにやや音がぶつ切りになる所があったのですが、音ズレもなく一体感のある合奏に聞こえて楽しませて頂きました。

新春から素晴らしい時間を過ごせてよかったです。VRChatでVRライブを目の前でやって貰えるのは貴重な体験で、VRでのライブが増えると嬉しいなと思いました。出演下さった皆様と、企画と運営をしてくださった Tnohito (@Tnohito1) さん、ありがとうございました。

VR空間内での「合奏」の技術

このイベントでは、物理的には遠く離れた場所にいる人達が、同じVR空間内に集まって「合奏」して、観衆に届けるという挑戦的な試みが行われていました。その仕組みを結城ことはさんが下記のツイートからのスレッドでご解説下さっていて、参考になります。

演奏中のノイズ低減

VRChatで演奏中に、音が一定レベル以下になると音声送信が止まり音がぶつ切りになっていたのですが、この解決策を ぴぼ👀(@memex_pibo) さんが見つけられました。マイク入力に低周波を入力し続けると良いようです。

配信アーカイブ

VRC内でラジオ体操を主催されている クリーヴァ (@kleava) さんが配信をされた際のアーカイブYouTubeにあります。見やすい位置にカメラを動かしたりされていて良い記録となっています。

www.youtube.com

また、私がVRC内に公開しているステレオ撮影用アバターで撮った、Side-by-sideステレオ形式の3D動画も公開しています。スマホVRやハコスコを使って平行法立体視で鑑賞できます。VR機器がある方はVRChat内の Movie Theater 3D 8x9ワールド を開いてURLを入力して、Prev/Nextを押して入力した動画を再生すると、3D映画館内で鑑賞できるはずです。

www.youtube.com

※紺狐さんの1-2曲目の箏演奏は、私の撮影不備のためクリーヴァさんの映像を使わせて頂いています。すみませんがご承知おきください。

VRの広めかた

年末年始に実家に帰った際に、VRを知らない家族や友人にVRを知ってもらおうとしました。その際に気づいたことをまとめます。VRを知らない友人や職場や世間に伝えるときの参考になれば幸いです。

VRに対する一般的な反応と、対応方法

VRに対する一般の反応の覚え書き。
VRにそれほど興味がないし、HMDをかぶりたいとは思わない
②「VR<<(越えられない壁)<<現実」が常識
VRよりもARのメリットの方が受け入れやすい
立体視動画はすぐ飽きる
だから、VRの有用性を伝えるためには、下記が必要そう。
2018/1/5 2:55

①相手が関心を持っていて評価しているものに近いVRの利用例を持ってくる
VRが現実を越えることは難しいことは認めつつ、VRで現実に似た体験が手軽にできることを話す
③仮想世界の素晴らしさを語るのではなく、現実に便利さを足せることを話す
④インタラクションのあるコンテンツを体験してもらう
2018/1/5 2:57

VRへの無関心、HMDを付けることへの抵抗感

①「VRにそれほど興味がないし、HMDをかぶりたいとは思わない」件。
VRのメリットを伝える前に、そもそも知られてない。
頭に付けて画像を見るもの、程度に思われている。
えっちな動画を再生する道具だと思っている人もいる。
HMDを付ける姿は下手すれば洗脳用ヘッドギアを喜んで使う狂信者に見えている。
2018/1/5 3:00

HMDを使うと髪も乱れるし、視覚と聴覚という重要なセンサを奪う上に、付ける前は何が体験できるかよくわからなくて怖いわけだ。
体験してもらう側としては、コンテンツ内容についての事前知識や期待感が無い状態で試したがる人は居ないと考えて、相手に合わせた十分な導入説明をすることが重要になる。
2018/1/5 3:04

たとえば、相手が関心を持っていることや評価しているものに関連するVRの利用例を説明して、手持ちのVRコンテンツからそれに近い体験ができるものを選んで体験してもらうことが理想的だと思う。
2018/1/5 3:07

VR<<現実

②「VR<<(越えられない壁)<<現実」が常識、の件。
人は知っているものは高く評価して知らないものは低く評価する。
だから、VRについて知らない人は当然、仮想は現実の紛い物だと考えるし、そんな怪しい道具は早く頭から外して、素晴らしい現実世界と触れ合った方が絶対に良い、と言うわけだ。
2018/1/5 3:14

確かにVR開発者やVRChatterみたいにVRに浸かっている人ほど、VRならではの可能性を知っているけれど、それはVR未経験者に言葉だけで簡単に伝わるものではないし、現在のVR機材は現実を完璧に再現することができないのは確かに正しい。
2018/1/5 3:17

だから、バーチャルな世界を正面から言語化する困難に挑むのではなく、現実世界で得られる豊かな経験が、限定された形ではあるけれどもVRで手軽に速く安く簡単に、それなりに実用的なレベルで実現できる、と説明する方が、想像もしやすいし心理的にも受け入れやすい。
2018/1/5 3:21

VRよりもAR

③「VRよりもARのメリットの方が受け入れやすい」件。
VR<<現実の件とも関連するけど、仮想は現実より劣るイメージがあるので、「現実の価値は残したままで」3Dの物体が目の前に出てくるARの方がメリットを理解しやすい。
2018/1/5 3:23

VR/ARの違いは、現実に重畳するバーチャルレイヤの表示・非表示とか不透明度の設定値に過ぎないから、そこに根本的な差異は無い。
でも、遠くに居る友人や家族が自分の部屋に居るかのように談笑できるAR的な価値は伝わりやすいけれど、一緒に綺麗な世界を旅行するといったVR的な価値は伝わりづらい。
2018/1/5 3:33

だから、VRに親しんでいる人はVRの世界のある種のリアルさや美しさをよくわかっていると思うけれど、そのVR的な側面を伝えようとするよりは、遠く離れているはずの友人とすぐに目の前でお話できたり、ジェスチャで感情が伝わるといった、現実を補強できる面を言う方がメリットが理解されやすいと思う。
2018/1/5 3:36

立体視動画はすぐ飽きる

④「立体視動画はすぐ飽きる」件。
周囲を見回せる感覚や奥行きを体験して貰うため、Oculus Goで「Jurassic World: Blue」で恐竜が目の前に出てくるのを体験して貰ったり、Facebook360に上がっている全球の立体動画をいくつか見て貰ったりした。
でも見回すだけだと主体感に欠けるようですぐ飽きられる。
2018/1/5 3:45

VR未経験の人にはOculus Goのコントローラでもまだ複雑で、ボタンがどこにあってどの指で押してといった理解が必要な、インタラクティブなコンテンツを短時間で体験するのは大変ではある。
でも、動画を見るだけなら一過性の感動に終わってしまって「日常」にはならない。
2018/1/5 3:49

非日常から日常へ

もちろん、非日常に楽しめることにも意味はあって、イベントやアトラクションでVRに慣れていくことも入口としては重要になる。
けれど、日常にならないものは、長期的には人の生活を変えない。折角買ったHMDも飽きられて、がらくた箱の肥やしになるのが関の山になる。それはもったいない。
2018/1/5 4:10

Oculus創業者のパルマー・ラッキー氏も言うように、VR普及のためには「継続的な利用」が全てになる。つまり、毎日使いたくなるかどうか、すぐに飽きないものであるかどうか、家でも買って常用したくなるかどうか。そこに訴求できる体験ができるかどうかが鍵になる。
www.moguravr.com
2018/1/5 4:17

インタラクションで、傍観者から主人公になる

このために、VR内での主体感や可能性を感じられる「インタラクション」は必要になる。ただ受動的に動画を見るだけではなく、自分の行動が世界を変え、世界の応答が返ってくる感覚。そこから、人が積極的に行動する必然性が生まれる。
2018/1/5 4:27

試しに、注視点でパズルを解いて先に進むアドベンチャーゲームの「Land's End」をOculus Goでやって貰ったところ、単なる立体動画よりずっと可能性を感じるという感想を貰った。
ただ、自在に歩きまわれることはないので、よくできた立体パズルに過ぎないというコメントも貰った。
2018/1/5 4:30

ソーシャルVRの可能性

パズルでも、まだ飽きる。そこで、可能ならば「他者と会って話す」所まで体験してほしい。人は、社会的な生き物だから。
私も、VR機材を買った後しばらく放置してしてたのだけど、VRChatで友人ができてからVRの面白さを知った。こういった日常になり得る意味で、ソーシャルVRキラーアプリになり得る。
2018/1/5 4:47

試しに、Oculus Go対応のVRソーシャルでボードゲームもできる「Oculus Rooms」をやって貰った。
同じ部屋でテーブルをはさんで会話したりゲームしている感じがしたという感想だった。
相手の表情や目が見えなくて不気味というコメントもあった。
相手が居る感覚は伝わったらしい。
2018/1/5 4:56

このように、動画鑑賞だけでなく、VR世界や他者とのインタラクションの可能性を体感できるならば、体験の質を上げられるように思う。
他にも、VRの面白さを体験して貰いやすいアプリやコツなどがあれば、教えて頂けたら助かります。
2018/1/5 5:07

知見

いただいたコメントが参考になったので紹介します。

スマホ簡易VRVR機器、の流れで体験してもらう

Tnohito (@Tnohito1) さんの知見。
入口は大変で、そもそも興味ない人には敬遠される。360画像をスマホ単体で見せて、スマホ簡易VRで見せて、本格的なVRをやってもらう。段階的に慣れてもらう流れは有効そう。VRChatの「JAPANELAND SKY」ワールド等も使えそう。


Segmentation Fault (@Seg_Faul) さんの知見。
スマホ立体視動画→スマホでインタラクションアプリ、と段階を踏んでいく。
ただでさえわからないものは怖いのに、最初からいきなりホラーをやらせるのはたしかに無謀そう。

他の人が楽しんでいる姿を見て貰う

おきゅたんbot🏝VRすきま動画 (@OculusTan) さんの知見。
一般の方にやってもらうコツは、それを(一般の人が)楽しんでる姿を見てもらう。プレイ画面をディスプレイで表示して、周りから見ても楽しめるようにすると良さそう。

まずエンタメから入ってもらう

Tanya Belkut@2.5次元VTuber (@Belkut_FSS) さんの知見。
ゲーム性のあるBeatSaber等から入って貰って、コミュニケーションに誘導する。

伝えたい対象を分類して伝え方を工夫する

三日坊主😀✨vtuber (@mikkabouzu777) さんの知見。
興味を持っていない多数の人達に伝えるには、対象を細かく分けて伝えていく工夫が有効そう。

バーチャルコミケの可能性

NEET ENGINEER (@EngineerNeet) さんが作られた、VRChat内のバーチャルコミケ会場が格好良すぎるのでご紹介。VRChatのアカウントがあればだれでも行けます。

以下は見に行った私の感想。誰もがバーチャルで気軽に行動できるようになったら、世界が変わるよね。