仮想通貨の仕組み

仮想通貨の仕組みを知っておきたくて、いくつか資料を探した。twitterに書いた内容をここにもまとめておく。自分で調べたい人は、「マークルルート(Merkle root)」「ナンス(nonce)」といったキーワードで探すと良いと思う。

経産省東海大学の川野祐司先生の資料

平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査)

・レポートはこちら→ http://iti.or.jp/report_56.pdf
・スライド版はこちら→ http://www.iti.or.jp/flash343.pdf

技術面から仮想通貨を知っておきたい人には良い資料。ビットコインでは過去の全取引と、新規のトランザクションからハッシュを生成してマークルルートを生成し、それをブロックチェーンの最後に積むための鍵(ナンス)を、膨大な計算力を使うマイニングで探索している。

過去の取引履歴は10分ごとに更新されるから、ハッシュ探索の課題が常に更新されることになる。過去の取引履歴を改ざんするには、その時点から現在までに要した全てのハッシュ計算力を凌駕することが必要で、事実上不可能であるため、改竄できず頑健な分散台帳が実現する。

経産省野村総研の調査資料

仮想通貨とブロックチェーンに関する基盤整備と動向調査の資料も良く纏まっていて参考になる。社会へのインパクト、誰が何に使えるか、政府の対応、等まで検討しているのはさすが。

http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428003/20160428003-2.pdf

富士ゼロックスの漆嶌さんの講演資料

JSSECのフィンテックセミナーで講演された際の資料。ハッシュ関数楕円曲線公開鍵暗号やデータ構造まで説明されていて、仮想通貨の理解に役立つ。

http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428003/20160428003-2.pdf