Oculus Quest+Virtual DesktopでSteamVR

QuestでPCVRを使う

  • 多少の導入の手間はありますが、無線でPCVRができるのは快適です。更に、SteamVRアプリを立ち上げたままで、デスクトップモードとVRモードを切り替えできるのは便利です。
  • Questのマイクも使えます。音もQuestから聞こえます。
  • Oculus公式ストアのVirtual Desktopは、Oculus社の指示によりSteamVR機能が無効にされています。SteamVR機能を使うためには、Questを開発者モードにする必要があります。そして非公式アプリストアのSideQuestを使うか、またはVirtualDesktopのサイトで取得したapkをadbコマンド経由でQuestに転送して、インストールする必要があります。
  • Oculus公式ストアでVirtual Desktopアプリをいったん購入しておくことも必要です。
  • 5GHzに対応した無線LANルータも必要です。映像を扱うので11ac 866Mbps以上対応などの、新しめの機種にするほうがおそらくレイテンシも小さく快適に使えると思います。

エラーコード108(ヘッドセット未検出)に対処する

上記を準備してSteamVRアプリを起動しても、VRモードにならない場合は、こちらの手順でSteamVRが使えるようになるかもしれません。SteamVRに、VirtualDesktopをHMDとして認識させるためのドライバを登録します。

1.コマンドプロンプトを開く
2.「cd "C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\SteamVR\bin\win64"」を実行。
3.「vrpathreg」を実行、External Driversに「 C:\Program Files\Virtual Desktop Streamer\OpenVRDriver」が出ていなかったら4以降を実行。
2019/6/16 2:40

4.「vrpathreg adddriver "C:\Program Files\Virtual Desktop Streamer\OpenVRDriver"」を実行
5.「vrpathreg」を実行、External Driversに「 C:\Program Files\Virtual Desktop Streamer\OpenVRDriver」が出ていることを確認。
6. QuestでVirtual Desktopを起動
2019/6/16 2:41

7.左手のメニューボタンを押して「Computers」欄に自分のPCが表示されて「Connected」になっていることを確認。
8.再度左手のメニューボタンを出して、PC画面が表示されることを確認。
9.PCでSteamVRのアプリを起動する。Virtual Desktopが自動でVRモードになり、視界がVRになる。
2019/6/16 2:42

なお、Oculus公式ストアで買えるVersion1.4.2以降のVirtual DesktopからはSteamVR機能が削除されている。このためVirutal DesktopでPCVRを使いたい場合は、SideQuestなどの手段でSteamVR対応版のアプリをQuestに入れる必要があるのでお気をつけて。こちらが参考になります。

www.cg-method.com

2019/6/16 2:43

補足ですが、一連のツイートはVirtual DesktopのWindows用アプリと、SteamVR対応の非公式版Virtual Desktopを入れてもSteamVRが使えなかった人向けの内容です。
2019/6/16 2:46

Virtual Desktopの非公式版を入れる手間はありますが、VRモードとデスクトップモードを切り替えできるのはとても便利です。たとえばVRChatにVRモードで入って、デスクトップモードに切り替えて平面のPC画面をQuest内で見ながら作業して、VRCに誰か来たらVRモードに戻って会うみたいなことができます。
2019/6/16 2:53

VRと電脳がもたらす抽象化と、ネットワークに生きる私

VRと電脳による、抽象化と疎結合

VR技術が物理身体と物理空間の密結合を疎結合に転換し、人の存在と空間をそれぞれ抽象化して交換可能にしたのと同様に、脳に接続するプラグは、人の意識や感覚自体を抽象化してそれぞれ交換可能にするものであるのだろう。 2019/6/11 7:05

VRと電脳の技術的土壌

VRの文化は、地上を結ぶインターネットや、リアルタイムに光や視界をシミュレートするマルチコアの計算機技術や、2次元のモニタの向こうで豊かに育ったCG技術や、無償で提供される高度な開発環境などを土壌として、花開こうとしている。 2019/6/11 7:07

脳にプラグを挿入できる頃に、その土壌となるであろう技術について考えることにも意味はある。おそらく、より広帯域で低レイテンシのネットワークや、電脳による感覚や身体の拡張や、人体を越える高精度な義体の製造技術や、高度な再生医療や遺伝子操作を含むバイオテクノロジーの発展が要りそう。 2019/6/11 7:08

可換な時代の不可換性

個人と空間が可換となるVR時代には、より純粋にその人がその場にいる意味が問われるようになるのと同様に、意識や感覚が可換となる電脳時代には、その脳と感覚器やマニピュレータが繋がる必要性や意味が問われるようになるのだろう。 2019/6/11 7:11

機械に作られた「優しい」牢獄とSNSの類似性

もしかすると、現実世界と接続する必要はないと判断された脳は、シミュレートされた幸せな電子空間を孤独に、しかし本人から見たら自由自在に生きるようなケースも出てくるのかもしれない。 2019/6/11 7:12

それはSFによくあるディストピアな世界観ではある。しかしTwitterなどのSNSでたまに見かける、偏った世界観を持ってそういうネットワークの中に生きる人たちも、本人たちはたぶん幸せに、自分と近い意見を多く目にしているであろうことを考えると、荒唐無稽な話でもなさそうに思える。 2019/6/11 7:14

局所的なネットワークと井の中の蛙

かくいう私もTwitterで自分好みのノードの中に生きる端点の一つにすぎないし、見える範囲は広大に思えても、Twitter全体で見ればきわめて局所的なネットワークでしかない。人類全体の数百万分の一の、さらにわざわざ文字にされたツイートの断片を見て、それを世界だと思ってるにすぎないわけだ。 2019/6/11 7:15

それはたぶん実は現実世界でも同様で、私達は生まれてこれまで、多様な人達と出会って結果的に何らかのネットワークを築きながら世界らしきものを見ているわけだけれど、それは発生から終了までふつうはきわめてローカルに推移していく。 2019/6/11 7:17

相互参照とリンクの調整で生きる

そのネットワークの中で、個人が周りを知覚するのと同様に、相手からも参照されて評価されて、リンクを強めたり弱めたりしながら、自身の繋がる先を相互に自動調整しながら推移していく。それが、私達がネットワークの中で生きているということなのだと思う。 2019/6/11 7:19

孤独だけど、誰かは見ている

そういった意味では、人は誰でも孤独で評価に晒され続けるけれど、それは常に異なった観点で見てくれるノードの存在も示唆するし、自分も誰かにとってのそれであり得ることも意味するのだよね。 2019/6/11 7:21

ネットワークはあなたを定義する鏡

また、自身の周りの端点の集合も、きっとその端点自身の性格を色濃く反映するものであり続ける。言い方を変えると、自分の見ている世界はある意味で自分で育てたものだし、そう見ていること自体が、私達の事実上の世界を形作っている。きっと誰にとっても、周囲は自分の鏡であり続けるのだと思う。 2019/6/11 7:23

繋がるに足るノードであるために

私もいつか脳にプラグを挿した後にも、意味のある脳でありたいと思うし、接続されるに足るノードであり続けたいと願う。そのためにはおそらくネットワークと、何より自分自身を磨くことを続けるのが良いのだろうね。 2019/6/11 7:25

たぶん長い道程になるだろうけど、特段悲観してはいない。ありのままに前向きに生きたいものだと思う。例えるならば、私達の灰色の脳細胞の一つ一つが、おそらく自身の置かれた境遇を嘆くことはなく、いつか止まるときまでそこに在り、その役割を果たしていくであろうことと同様に。 2019/6/11 7:27

現実も非現実も作れる時代に居る僥倖

通信や組込みやVR技術の発展の結果、これまでは妄想や思考実験でしかありえなかった想像上のものごとのすべてが、目の前の現実として扱えるようになりつつあるのだよね。誰でも買えるVR機材が広まりはじめたことで、想像と現実がオーバーラップすることが、これから当たり前になっていくのだろうね。 2019/6/10 20:12

全てが現実になり得るとしたら、私達は何を現実とすることを選んでいくのか。そもそも現実とは何で、何を非現実と見做すのか。それも空論ではなく、空間に実装して自ら住みながら試せるようになっていく。たぶん人類史上初で、誰も答を知らない。おもしろい時代に居合わせることができて幸運だと思う。 2019/6/10 20:20

Oculus Quest+ALVRのススメ

QuestでPC版のVRChatに入ってみた!

Oculus QuestでPCVR

Oculus QuestでPCVRを体験できるALVRをやってみませんか。VR対応PCと高速な無線ルータが必要です。マイクもないのでBluetoothヘッドセットがあると快適かも。以下参考にした情報です。
●導入方法

otasyumi.site

joytokey.net

●チューニング方法

vr-maniacs.com

2019/6/1 22:30

ALVR開発者を支援する

気に入った方は開発者に送金できます。下記の一番下に作者のメールアドレスがあるので、Paypalにログインしたらメールアドレス宛に送れます。

github.com

2019/6/1 22:36

ALVRの遅延や描画のチューニング

QuestでALVRを使う際の遅延や描画のチューニングには、こちらの記事が参考になります。無線APは802.11acの866Mbps 2x2対応のものにして、LANも1000Base-Tが良いとのこと。対応ビデオカードや表示項目の意味とチューニング方法まで載っていてありがたいです!

2019/6/1 17:55

ALVR用のFirewall通過ルールを定義する

以下のツイートにあるように、ALVRのインストールフォルダ(Win10ではC:\Program Files\ALVR)にある、add_firewall_rules.bat を管理者権限で実行しておくと良いようです。

Quest とトラッカーでフルトラする

Oculus Quest + ALVR + Vive Controller + Vive TrackerでフルトラでVRCをする方法をトナさんが下記のツイートから説明してくださっています。機材がある方はやってみては。

VRChatで移動する

v2.4.0-alpha5では、Questコントローラのスティックを押し込みながら操作すると、VRChatで移動したり左右を見回したりできました。

Oculus Quest/Goに有線・無線で非公式アプリを転送する

コマンドプロンプトからアプリを転送

Oculus Questに非公式アプリを有線のUSBや無線のWiFi経由で転送する手順
①adbをPCにインストール
②Questを開発者モードにする。スマホのOculusアプリ→設定→Questを選択→その他の設定→開発者モード→On
③QuestとPCをUSBケーブルで接続
④Quest内で接続を許可する
2019/6/1 22:01

コマンドプロンプトで「adb devices」を実行してデバイスが認識されているのを確認する。List of devices attached以下に何か表示されてればOK
⑥USB経由でapkを転送する場合はここで「adb install -r ~.apk」を実行すればよい。
⑦「adb tcpip 5555」を実行。以降無線経由で接続できるようになる。
2019/6/1 22:02

⑧USBケーブルを抜く
⑨Questの眉間のセンサを覆ってスリープを防ぎつつ、IPアドレスを確認する。192.168.0の部分は調整してね。
arp -a | find " 2c-26-17" || (for /l %i in (1,1,254) do @ping -n 1 -w 0.1 192.168.0.%i >NUL) && arp -a | find " 2c-26-17"」
参考:
eijiyoshida.hatenablog.jp
2019/6/1 22:02

⑩「adb connect IPアドレス:5555」を実行。IPアドレスは⑨で確認したもの。
⑪「adb install -r ~.apk」を実行。~.apkはインストールしたいapkファイルのパス。
2019/6/1 22:02

adbのお手軽な入れ方はこちら

2019/6/1 22:04

SideQuestでAndroidアプリをQuestに転送

SideQuestを使うと、グラフィカルなアプリストアをPCで操作して非公式のAndroidアプリをQuestに入れられるようになります。Questにランチャアプリも入れられます。

vr-maniacs.com

クラスタ化され、パーソナライズされる社会

文化や好き嫌いや共感で生まれるつながり

文化や好き嫌いや共感によるクラスタリングとかチーミングは、これから緩やかに広がっていくと思う。 2019/5/29 19:00

文化の衝突と、繋がりのオンライン化

多くの人は文化の違う多数の人々と軋轢を起こさずに生きていけるようにはできていないし、合う人や文化が見つかれば物理的距離を越えて互いに繋がることができる。ネットやTwitterなどが広まったことで、これが実証されたということなのだろうと思っている。 2019/5/29 19:02

多数派量産のための社会と教育

そもそも画一的な試験に通ったという薄い共通点しかない多数の人が、学校や会社で均質な社会を築くことを想定して、それに適合できる人を優遇して奨励して量産しようとするシステムが、これまでの社会や教育だったのだろう。 2019/5/29 19:04

それは、多数派の人を対象につくられたものだから、適合できる人には利益があるけれどそうでない人には生きづらい仕組みでもあった。個人別にシステムを調整するリソースやツールにITが使えない時代につくられた仕組みとしては、相対的に多くの人の幸せと社会の維持が実現できる合理的なものだった。 2019/5/29 19:05

ITによる、個人化・自由化・オンライン化

しかし最近は、個人化・自由化・オンライン化をサポートするツールとしての、インターネットやモバイルデバイスやコミュニケーションツールが、殆どの人にようやく行き渡りつつある。これは、確実に今後の社会や教育のありかたを変えていくだろう。 2019/5/29 19:07

機械にパーソナライズされるヒトの嗜好

更に、機械学習によるクラスタリングやリコメンデーションはこれを加速させる。SNS検索エンジンアルゴリズムも、知らないうちに私達の知識や判断や常識や感情に影響を与えている。今まではテレビが担っていた画一化された娯楽は、パーソナライズされたスマホの画面に置き換えられつつあるわけだ。 2019/5/29 19:09

オンラインの繋がりも社会の一部

フォローやいいねやフレンド経由の情報が何かの判断基準になっていたり、物理世界のつらみをネットの友人に心理的に助けてもらった経験のある人も少なくないと思う。たとえ生身のアバターを知らないとしても、相互に影響を与えあって、ときには支えにすらなる。実質的に社会の一面だと言えるよね。 2019/5/29 19:11

更に言えば、この一連のツイートを、社会と何のつながりもなく見つける人は殆ど居ないだろう。あなたがこれを読んでいること自体が、あなた自身がどこかのクラスタの辺縁に居ることの証左でもあるわけだ。意図の有無に関わらず、あなたも既に、複雑なネットワークを構成するノードの一部なのだ。 2019/5/29 19:12

機械で進むクラスタ化、リコメンデーションとの対峙

一旦まとめ。文化や好き嫌いや共感によるクラスタリングは進む。機械学習SNS検索エンジンなどの手引きと共に。私達の接する教育や社会は、画一化からパーソナライズ化の方向に舵を切っていく。私達は、機械やソーシャルのリコメンデーションをうまくコントロールして付き合うことが大事になる。 2019/5/29 19:14

VRが人と物理空間の密結合を解除する

VRの凄さは物理空間と人間との一対一の密結合を解除できるところにある。今までは人がその場にいなければならなかった事のうち、本当に身体を必要とすることと電子化できることを、別々に実現する手段になる。人や物の存在と移動を前提とした全てのシステムがVRの普及に影響を受けるのは確かだと思う。
2019/5/19 15:03

更に言えば、VRは人の意識を、人体の形と大きさから解放するものでもある。VRアバターは人のサイズと一致している必要はないし、人の形をしている必要すらない。また、アバターは物理的なものにもできる。つまり、VRは人型ロボットやそうでないロボットに人が憑依するためのインタフェースになる。
2019/5/19 18:25

ヒトのような知能を持ったロボットの開発にはまだ時間が掛かるけれど、中に人が入っているかのような、高度な動きをするマイクロマシンや巨大ロボットは、VRで実現し得るわけだ。酔いや電源など課題はあるけど、VRは人に新たな身体を獲得させる技術だといえる。
2019/5/19 18:30

VRで獲得される新たな身体は、人体より頑健で安価にできる可能性がある。人体は保守期間が数十年にも及ぶ高価な精密機械だから、VRで得られる義体は、意識をより安全な形で活用できる手段になり得る。ドローンが人を載せないことで、ヘリより小型で機動性が高く安価な空撮手段になったように。
2019/5/19 18:47

ただ、全ての人の活動をVR化できるかというとそれは難しい面がある。高度な操作ができる物理義体は高価だし、人の営みには物理的な人体の方が有利な活動も多くある。それでも、生活の何割かがVRで実現できる選択肢ができることで、生きやすさや楽しさを感じる人が増えるならば、VRは普及すると信じる。
2019/5/19 18:58

社会として見ても、物理的な人体と物体の移動を、人力で維持することを前提としたシステムは、控えめに言っても持続可能ではない状況になってきている。そして、人の実質的な存在と移動を可能にするVR技術が実用的になり、普及が始まっている。その先にある社会の形は、今後20年で大きく変わるだろう。
2019/5/19 19:06

その際に鍵になるのは、VRで実現可能な分野と、物理でやる方が良い分野をある程度きめて、どちらも破綻しないようにしつつ、できる範囲でVRを活用する方向で調整するのが良いのではないかとおもう。人の習慣や慣習はなかなか変わらないものだけど、楽しいことや便利なことはいずれは広まるものだから。
2019/5/19 19:13

補足:VRと密結合・疎結合に先に言及されていたのは、VR音響技術者のよしたかさんで、私の印象に残ったフレーズだったのを後から思い出したので、該当のツイートをここに追記しておきます。